留学情報

大学留学のメリットは英語力だけじゃない!

近頃ではオンライン英会話や教材も種類が豊富にあり、やる気があれば手軽に自宅で英語力を上げることができます。そんな中、わざわざ外国まで行き勉強をする「留学のメリット」とはなんでしょうか。

「留学=英語力の向上」と考えがちですが、もちろんそれだけではありません。今回は留学に関するメリットをご紹介していきます。

実践的に活用できる英語力を習得!自信や度胸も身に付く!

多くの方が想像されるとおり、日常的に英語を使って生活をするため、英語を使うコミュニケーション力が向上することはメリットの一つです。また語学留学とは異なり英語で行われる授業を受けるため、日常会話レベル以上の英語力が身に付くでしょう。

ただ留学先で日本人留学生とばかり付き合っていたら、英語力が伸びずに帰国することになるのでご注意ください。積極的に現地の人や他の国から来た留学生とかかわることが、実践的な英語力を伸ばすキーとなります。

アメリカやイギリス、オーストラリアなど、留学先として選ばれている国々では、大学生が本当に熱心に勉強しています。授業以外に1日7~10時間勉強している学生も珍しくありません。「勉強していく内にそれまで苦手だと思っていた授業も理解できるようになり、学ぶことが楽しいと感じるようになった」と体感する声も多く聞かれます。

「大学で履修登録の方法がわからない」「キャンパス内で迷った」など、留学中は大小さまざまな困難にぶつかります。何かトラブルが起こる度に、周りの人に相談したり、情報収集をしたりと、自らの力で解決しなければいけません。このようなことを繰り返していく内に、問題解決能力が上がります。

留学中、困った時にはアドミッションオフィスも活用しましょう。入学関係の書類対応だけでなく、学校生活に必要な様々なサポートを提供してくれます。大きな大学には留学生専門のカウンセラーがいることもあります。

すべて英語でしなければならない、伝えたいことを正確に伝えることに苦戦する、そんな留学先から日本に帰ってくると、なんでも日本語で対応できるので、留学前は難しく感じていたことが簡単に思えてしまうかもしれません。留学経験者の持つ「根拠のない自信」とは、多くの困難にぶつかって乗り越えてきた証と言えるでしょう。

自分のことを見つめ直す期間 !異文化体験により環境適応能力もアップ

観光で外国を訪れる時とは違い、異なる文化の中で生活をする場合には、その土地に住んでいる人たちの考え方や行動を理解し、尊重しなければいけません。言語を話す能力だけでなく、新しい環境に適応する能力もおのずと伸びるでしょう。この適応能力は、新しい場所に引っ越した時、就職した時など、環境が変わる度に発揮されるので、留学生活が終わった後も役立つはずです。

また異文化の中での生活で、日本にはない文化や価値観に触れると、多くの人がそれまでの考え方を改めることになります。「こうあるべき」という考え方から解放されることで、より多様な考え方ができるようになるでしょう。他の人の存在や考えを認めることは、自分が認められることにもつながります。

また日本に興味がある人から日本のことを質問されることは、少なくありません。日本を代表する企業やスポーツ選手、主要都市の人口、過去の戦争のことなど、あなたはどれくらい知っていますか。日本にいる時以上に、日本のことを調べることになるかもしれません。

一方で日本を外から見ることで、日本の良さや課題にも気づく機会も多くあります。「日本人である自分」とは、留学して最初に気づくアイデンティティではないでしょうか。そのため留学を経験した人の多くが、今まで以上に日本に興味を持つようになります。

世界で働くチャンスをゲット!卒業後のキャリアも広がります

海外で暮らし、現地の人々や他国から来た留学生とかかわることで、帰国後も海外のニュースに関心を持つようになるでしょう。知人や友人がいる場所で戦争や災害が起こった時には、留学前と同じように「どこかよその国のこと」とは思えないはずです。各国の時事に関心が高く、グローバルな視野を身に付けていることは、就職の際にも大いに役立ちます。

学校内にあるキャリアセンターを利用することも、効率よく就職先を見つける手段の一つです。留学生向けのインターンや就職フォーラムの情報提供から、キャリアカウンセリング、模擬面接・レジュメの書き方などのワークショップの開催など、学生の就職活動を全面的にバックアップしてくれます。

2022年に上場企業の人事担当者を対象に行われた調査では、9割以上の企業が語学力だけでなく他の国の文化や考え方を理解できる「グローバルコミュニケーション」能力を持った人材の確保が重要だと回答しています。注目されているのは、語学力だけではありません。国籍や年齢を問わずだれとでも話せることや、バイタリティ、リーダーシップ、異文化理解への寛容性などが留学経験者に求められています。

経済のグローバル化に伴い、留学経験者を積極的に採用する企業が増加傾向にあり、留学生向けの就職フォーラムも国内外で開催されています。自分が希望するキャリアを形成するためには、留学の目的をしっかりと持ち達成すること、そして、目先の就職活動だけにとらわれず、5年後、10年後の自分をイメージし、留学経験を通して得たスキルをレベルアップしていきましょう。

「うまく言いたいことが伝わらない」「必死に勉強したけどいい点が取れない」など、留学は挫折の連続です。小さな挫折、大きな挫折、壁にぶち当たる度に努力する、その経験があなたを強くします。

英語力はもちろん、コミュニケーション力や自信、自己管理能力、環境適応能力など、様々な力が身に付くこと、そしてその力が自分の可能性を広げてくれること、それが留学で得る何よりも大きなメリットです。