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2024年度もトビタテ生が誕生!“当たって砕けろ”で夢をつかむ

<写真コラージュ Hさん作>

昨年度に続き、今年度もワオ高校から「トビタテ!留学JAPAN」合格者が誕生しました!

今回見事合格を果たしたのは、岡山通学コースに在籍する3年生のHさん
彼女が選んだ留学先は、今やアジアのアート・カルチャーをリードする国、韓国です。

デザインの本場で自らの感性と可能性を磨きたい。そんな強い想いから、トビタテに応募。書類審査(一次)と面接(二次)を経ての合格という高いハードルを、自らの努力と情熱で乗り越えました。

 

「人見知りの自分を変えたくて」——チャレンジの数々

Hさんの挑戦は、突然始まったわけではありません。

「私は人見知りで内気な性格を直したい」という思いから、これまでにさまざまなことにチャレンジしてきました。

  • 初海外となる韓国ホームステイ
     言葉も文化もわからない中、翻訳機とジェスチャーで乗り切った経験が、語学の大切さを実感するきっかけに。
  • さとのば大学プログラムへの参加
     京都の京町家に宿泊し、地域と暮らしを体験。飛び入り参加ながら、初対面の人たちとも積極的に交流し、多くの友達ができたそうです。
  • “推し”のコンサートに一人で遠征
     新幹線と地下鉄を乗り継ぎ、東京・大阪・福岡へ。数万人規模の会場で、たった一人で楽しむその行動力と“当たって砕けろ”精神には、普段物静かな彼女を知る誰もが驚かされました。

 

幼い頃から描き続けた「絵」——デザインにかかわる仕事に就きたい

Hさんは、幼い頃から絵を描くことが大好きで、絵画やポスターコンクールの応募にも積極的に挑戦してきました。
夏休みの課題として出されるポスターも、ほとんどの生徒が1枚描く中、Hさんは出せるものは全部描いて提出するという熱心さ。

そして、高校生活の中で出会った韓国の音楽やデザイン文化が、彼女の夢をさらに明確にしました。

「SM Entertainmentのアートディレクターになるのが私の夢です。」

きっかけは、”推し”のアルバムを手にしたとき。パッケージの細部まで丁寧に作り込まれたその世界観に衝撃を受け、「私も、こんなモノをつくりたい」と思うようになったそうです。

<写真コラージュ Hさん作>

 

トビタテの面接では、プレゼン構成をぎりぎりまで悩み抜いた結果、ほぼ“ぶっつけ本番”の発表に。それでも彼女の熱量と想いが審査員に伝わり、見事合格。まさに「スーパーガール」!「うまく話せなくてもいい、とにかく自分の情熱を伝えることが大事です」とこれからチャレンジする後輩たちにメッセージをくれました。

 

留学で得たのは、語学と視野と、自国の良さ

留学期間は2週間。平日は建国大学校附属の語学学校で、韓国語と韓国文化を学習
寮での生活では、ルームメイトがカザフスタン出身、クラスメイトは台湾やインドネシアの学生という環境。日本人はHさんひとりでした。

<写真コラージュ Hさん作>

 

語学初心者だったにも関わらず、上級者も混ざるクラスで必死に学び、短期間で自分の成長を実感できたといいます。授業中も生活中も、コミュニケーションは韓国語と英語。他国の人とのコミュニケーションを実践する場としても大きな経験になりましたね。

週末には、東大門デザインプラザや“推し”のデザイン事務所、美術館などを巡り、韓国のアートに触れる日々

<写真コラージュ Hさん作>

 

特に感動したのは、国立現代美術館ソウル館。展示を見るだけでなく、訪れた人々が自然に交流できるよう設計された空間が印象的だったそうです。

 

一方で、東大門デザインプラザのトイレで使い方が分からず困った経験から、

「デザインって“おしゃれ”なだけじゃダメ。使いやすさ(機能性)も大事なんだと実感しました」
と語り、日本の公共デザインの良さにも改めて気づいたと話してくれました。

 

<写真コラージュ Hさん作>

 

「やっぱり日本がいい。でも、世界も見たい」

帰国して間もないHさんですが、すでに「またすぐにでも韓国に行きたい!」という気持ちでいっぱい。
でも今は、まず日本での受験に専念し、しっかりデザインを学べる大学を目指しています。

「前は“韓国に住みたい”と思っていたけど、今は“拠点は日本に、世界中を飛び回って仕事をしたい”と思うようになりました。」

その言葉どおり、彼女のかばんの中には、雨で濡れないようビニールに丁寧に包まれた1枚の絵が。
それは選挙啓発ポスターとして応募予定の作品。カラフルで元気な色使いとキャッチーな標語から、Hさんの想いがまっすぐに伝わってきます。


「人見知りだけど、変わりたい」「絵が好きだけど、夢にできるかわからない」
そんなふうに悩んでいる誰かの背中を、きっとHさんのストーリーが押してくれるはずです。

彼女の挑戦は、まだ始まったばかり。
夢に向かって進むその一歩一歩を、これからもワオ高校は応援しています。

 

2025/09/12

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